こんにちは。
フローレンスに新卒で入社した新免です。
フローレンスには、現場を組織の先端として捉え、「現場に行き、現場を体感し、現場に学ぶべし」といった「飛び込め!我らの現場に!」というスタッフの道しるべとなる行動指針があります。
そのため、私自身も現場を知るために、フローレンスが運営する保育園「おうち保育園」と「みんなのみらいをつくる保育園」の2園に実習に行きました!
今回は実習を通して感じたそれぞれの園の魅力、そしてフローレンス全体の保育園の魅力を、新卒のまっさらな視点で感じたことをお届けします。
おうちのような安心感のある場所
フローレンスは待機児童問題を解決しようと「おうち保育園」を2010年にスタートしました。
おうち保育園は、0-2歳児の子どもたちのための小規模認可保育所です。
名前のとおり、おうちのような安心感を感じられるアットホームな保育園でした!
私は実習に行くまで保育の経験もなければ、普段子どもたちと関わる環境で過ごしてきませんでした。
そのため、実習前は楽しみよりも不安のほうが大きかったのですが、その不安は実習一日目で一気に吹き飛びました。
おうち保育園には、先生たち・園全体に安心感のあるあったかさがありました。
それは、見渡せば全員の姿が見える小規模保育ならではの良さだと思います。
私が行った園では例えばこんなことがありました。
今まであまり牛乳を飲むことができなかった子が、少し牛乳を飲めたときに側にいた先生がすぐに気がついて、他の先生に共有し、皆が本当に嬉しそうに笑顔でその子に「がんばったねー!」と声をかけていました。
このように、子どもの小さな変化にも気づくことができ、それをその場ですぐに共有することができます。
また、給食中、なかなか食べられていない子どもに対して、「小さく切る?」と声をかけたり、その切ったものを「どれにする?」と声をかけ、小さなことでも子どもたちが選べるように、一人ひとりのペースに合わせた声かけを日常的にしていました。
子どもの人数が多いと、その子の個性に合わせてゆっくりと時間をかけて保育をすることは難しいですが、おうち保育園のようなアットホームな環境だと、一人ひとりに寄り添うことができます。
まだ言葉が発達していない子どもたちも、受け入れてくれるという安心感があるからこそ、躊躇せず「今日は~がしたい!」や「これはいや!」など自分の想いを友だちや先生に頑張って伝えようとしていました。
だからこそ友だちとの喧嘩は日常的にありますが、毎日にぎやかに伸び伸びと過ごしていました。
乳児期という大切な時期に、大人から「見ているよ!」という合図を受け取ったり、自分の気持ちを受け入れてもらうという経験をすることは、自己肯定感を育む上でも大切なことです。
そして自分の思いを相手に伝えることができるというのは、社会に出る上での大切なステップだと思います。
自分自身もこのようなあったかい環境だったからこそ、実習中困ったことはすぐに声を出して聞くことができましたし、ちょっとした悩みも相談することができました。
実習生という学ぶ立場でありながらも、チームの一員になれたことが何より嬉しかったです。
子どもたちのみらいを考えて
次に「みんなのみらいをつくる保育園」についてです。
みんなのみらいをつくる保育園は、就学前の子どもたちのための認可保育所です。
おうち保育園、みんなのみらいをつくる保育園も同じ保育理念のもと運営していますが、各園それぞれの魅力として、具体的なエピソードを紹介していきたいと思います!
みんなのみらいをつくる保育園では、特に主体性を育む声かけや工夫をされていたことが印象的でした。
子どもに何かをさせるのではなく、自然とそうなれるような工夫がいたるところに散りばめられていました。
印象的だったのは散歩の時間です。
幼児クラスでは3、4、5歳が一緒にお散歩に行くのですが、そのときにどういった順番で歩くかを先生たちが試行錯誤し、年長さんを真ん中にすることで、自然と3歳の子どもたちのサポートができるようにしていました。
公園でも、危険に過敏になりすぎて無理に子どもたちの活動を止めるのではなく、先生たちも必ず子どもの様子が分かる位置にいながら、自由に子どもたちの「やりたい!」を大事にしていました。
乳児クラスでは、毎日裸足でバギーに乗って散歩に行き、公園では砂場で土の感触を楽しんでいるのも印象的でした。
実習最終日にお散歩でプレイパークに行き、先生も含めてみんなで泥あそびをしました。
少し雨が降っていたため、土もいい感じになっていて、子どもたちの中には全身泥だらけになっている子もいました!
プレイパークの職員の方に「何十年もここで働いているけど、こんなことははじめて!」と褒められるぐらい先生たちも活発に一緒になって遊んでいました!
このように、フローレンスの保育園では、先生たちも子どもたちと対等に向き合い、子どもたちの「やりたい!」を引き出す保育を行っています。
子ども一人ひとりをかけがえのない「一人の人」として全力で向き合うことは、決して簡単なことではありませんが、子どもたちの「今」の姿だけではなく、子どもたちの成長に目を向けて、主体性を育めるような工夫をしていることが私自身も学びになりました。
2園の魅力を紹介してきましたが、このようにフローレンスの保育園では、全てを大人だけで決めるのではなく、子どもを一人の人として尊重し、子どもたちの「やってみたい!」という意見や感情を大切にし、自己肯定感を育むことに全力を尽くしています。
このような保育をフローレンスでは「シチズンシップ保育」と呼んでいます。
「シチズンシップ保育」という大切にしたいこと、目指していることはどちらの園でも共通していますが、園ごとに周りの環境も違えば、スタッフ、子どもたちは一人ひとり違う個性を持っているため、それぞれの園のカラーがあることを感じました。
園の環境もスタッフの考え方も様々だからこそ、保育には正解はありませんが、最適解を探し続けることが求められるのだと思います。
正解がない分戸惑うこともあるのかもしれません。
ただ、そこに対していかに考え続けられるか、楽しむことができるかが大切なのだと思いました。
最高のチーム保育をめざして
そして、共通して心に残ったことは、「チーム保育」という観点でした。
子どもたちは好奇心旺盛で、一日の間でも、散歩、午睡、食事などの他にも危険は思わぬところに潜んでいます。
そのため、毎日ミーティングの時間にヒヤリハットの共有を行ったり、少し場を離れるときには声をかけたり、また、事務作業の時間をとるために先生たちがお互いに声をかけ、助けあっていたりして、チームの連携をとても大切にしていました。
「先生たちにも素の自分で園で保育をしてもらいたい」
これは、おうち保育園の園長先生が語っていたいた言葉です。
子ども一人ひとりに寄り添って、個性を大切にすることはもちろんですが、チームとして先生たち自身が一人ひとりに向き合い、お互いの個性を大切にしていることに驚きました。
先生たち一人ひとりが自分の色を出していて、大人がシチズンシップを体現しているのは最高のチームだと思いました。