対談・インタビュー

シームレスな人事組織でビジョン実現を後押しする

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フローレンスは2024年4月、これまで給与・労務と採用・育成で分かれていた人事・労務領域の組織を再編し、「人と組織を共に拓く部」を設置しました。

新たな組織を整備した背景にはどのような思いがあるのでしょうか。

人と組織を共に拓く部の取り組みや働く魅力について、マネージャーの大関香織と横森あずさにインタビューし、これまで人事や人材育成、組織開発に長く携わってきた二人が、なぜ組織の再編に取り組むことになったのか話を聞きました。フローレンスの人事組織で働く魅力や醍醐味、思いや願いについて二人がお話しします。

大関香織

大関香織

社会を変えるために頑張る人達が、ビジョンに向かいながら、幸せに社会を変えていけるような組織づくりをしたいとフローレンスへ。旅行会社、販売代理店での人事職を経て、フローレンスでマネージャーを務める。

横森あずさ

横森あずさ

人材サービス企業にて転職支援やスーパーバイザーを経て、2018年フローレンスへ入職。価値観や制約を問わずに自分らしく働く(生きる)人を増やすことをテーマに、採用や育成、チームコーチングなど、人と組織の支援に取り組んだのち、マネージャーを務める。

組織再編でシームレスな人事組織を実現

フローレンスでは2024年4月に人事組織を再編しました。再編にはどのような背景や目的がありますか?
横森

フローレンスは、設立からの20年間でさまざまな変化を遂げています。

病児保育をはじめとする両立支援からはじまり、児童福祉の領域での医療的ケア児の支援やこども宅食、赤ちゃん縁組など、社会に「新しいあたりまえ」をつくる事業開発へトライを拡げてきました。さらに、こども・子育て領域の課題を解決し、未来世代に希望の持てる社会を手渡すことを目指して活動を続けています。こうした対外的な活動の変化とともに、わたしたちの組織も、変容を必要とするようになりました。以前、人事・労務領域は、事業ごとに柔軟に担当していましたが、現在では横断的な取り組みを始めています。

大関

以前から、採用や育成、制度設計などの人事・労務領域はシームレスでありたいと考えていました。しかし、異なる組織では、それぞれの目標があるため、難しい面もありました。今回の組織再編でその点を解消できたと考えています。また、全社最適の観点と、それぞれの事業に合わせたカスタマイズの両立も重要だと考えています。

「人と組織を共に拓く部」の名称に込めた思いを教えてください。
大関

組織全体を良くしていくためには、人事組織のみではなくさまざまなセクションのメンバーとの協働が必要だと感じており、まさに「共に拓く」ことを目指しています。フローレンスはチャレンジし続ける組織です。そのため、保育などの現場のスタッフがいきいきと働ける環境になるように、人事組織はフローレンス内部のテーマにしっかりコミットしたいと意気込んでいます

横森

社会を変える活動を進める中では、大変なことやうまくいかないことも多くあります。だからこそ、どのような組織であれば、働くみんなのエネルギーが湧いてくるのか考え続けていきます。また、人事組織から事業を担う方たちに、一方的に施策を実施するというスタイルは、フローレンスには適していません。組織と個人の可能性を、人事組織と現場のみんなとで、一緒に耕していくイメージです。

人事・労務領域が一つの組織になって、実際にはどのような変化がありましたか?

大関

これまでは、シームレスな運営を目指してはいても、チームの目標が異なるため、実現が難しい面もありました。しかし、一つの組織になったことで、現在は同じOKRを設定して、共通の目標に向かって仕事をしています。制度の面でも、気持ちの面でも、一つの組織になったことで変化が生まれました。

横森

変化のあったプロジェクトの一つとして、組織サーベイが挙げられます。毎年実施してきた取り組みではあるのですが、これまでは担当者個人が頑張って運用してきたイメージでした。一方、一つの組織になってからは、サーベイの目的や内容について、チームを超えて議論して再定義しています。このようにチームや個々の役割の垣根を超え、プロジェクトに取り組む機会が増えていくと想像しています。

採用活動は「究極のビジョン採用」

採用活動で重視するポイントはどこですか?
横森

事業会社では志望動機よりご経験やスキルをを重視する場合もありますが、フローレンスでは「なぜフローレンスで働くのか」という点を大切にしています。

ビジョン実現を目指し活動を進めるには、思いを共にできる仲間を迎えることが重要です。実際の選考の際には、社会課題に対してどのような認識を持ち、どのように取り組んでいきたいか、具体的に対話したいと考えています。

例えば、社会が直面している課題について、なぜ自分自身が課題だと思うのか、また、それらの課題の解決に向けて自分がどのように貢献したいのか、解決のためにどのようなアイデアがあるのかなどについて、一緒に語り合えるとうれしいです。

大関

フローレンスに加わること自体はゴールではないので、「これから自分自身が社会課題の解決に取り組んでいくぞ」というマインドの方が多いです。もちろん、日々の業務ではメンバーの意見が異なり、議論になることもあります。それでも、メンバー同士が実現したいビジョンを共有して、信頼しあえる関係を築けていることが、仕事を進める糧になります。

ナレッジの共通言語化を目指し、事業部横断のeラーニングを開始

フローレンス全体で共通の学びや知識を得られる仕組みとして、独自のeラーニングも始まりましたね!

横森

フローレンスには多くの事業があり、メンバーのバックグラウンドや組織の状況などはさまざまです。そのため、これまではそれぞれの事業部でメンバーやリーダーなどへの育成機会を提供していました。

しかし、800人規模の組織となり、変化に対ししなやかにビジョン実現へ邁進するには、全体での共通言語も必要です。そのため、事業部や業務内容、持ち場にて見ている景色が異なっても、共通の学びや知識を得られる仕組みとして、eラーニングを開始しました。

大関

eラーニングはオリジナルコンテンツで提供しており、内容は目の前の課題を解決するために役立つものから、チームや個人のあり方に関するものまでさまざまです。具体的には、保育事例の紹介やチーム運営のノウハウなどがあり、「朝活」として、毎朝上映会も実施しています。また、eラーニングの他にも、フローレンスに新たに加わった方には、必要な知識や組織のカルチャーを学んでいただくオンボーディングプログラムなども用意しています。

ソーシャルセクターならではの制度設計

フローレンスにはどのような評価制度があるのでしょうか?
大関

フローレンスの評価制度は従来からビジョン・ミッションの達成を重視してきました。組織体制が変更されても、その点は一貫して変わりません。

採用時に重視したビジョンへのコミットが、働くうえでも重要だと考えており、単純に成果を出せばよいという仕組みではなく、社会にどれだけインパクトを与えたかなどの観点で評価する点は、フローレンスならではだと考えています。

働く環境の整備については、どのような観点で取り組んでいますか?
横森

フローレンスにはさまざまなライフステージの方がいるので、その仕事と生活を応援するためにさまざまな制度を整えています。

ただし、働きやすい環境の整備そのものは目的ではありません。あくまでも、ビジョンを実現するために頑張りたいという仲間たちが、どのようなルールや仕組みを導入すれば、より力を発揮できるのかという観点を重視しています。

大手企業などと比較すれば、充実してない面もあるかもしれませんが、働き方の課題を改善することが、組織と社会課題の解決にインパクトを生むと判断すれば、迷わず実施しています。

メンバーが効力感や肯定感を感じやすい組織に

「人と組織を共に拓く部」が目指す組織像を教えてください。
横森

「人と組織を共に拓く部」では「『われわれならできる感』×『わたしがやる力+ごきげん力』で人と組織を拓く」というミッションを掲げています。

これには、フローレンスが社会の変革を実現していると感じられる「組織効力感」や、フローレンスで働くことを誇りに思える「組織肯定感」を感じてもらえる組織をつくっていきたいという思いが込められています。

また、働くみんなが自律的、内発的に行動できることが理想です。そのため、目指す社会や仕事のあり方の実現に向け、ワクワクしながら働けるような環境を目指しています。

大関

フローレンスはさまざまな社会課題に取り組んでいるため、一つの取り組みが成功したとしても、取り組むべき課題がなくなることはありません。そのため、人事組織として、各チームや個人が自分たちの取り組みを振り返って、肯定感をもってもらえる仕組みを意識的につくっていく必要があると考えています。

フローレンスの人事組織で働く魅力を教えてください。
大関

フローレンスの活動が社会に変化を生んで、自分もそれに貢献できて、働くことの意義をしっかりと感じられることです。

事業会社の場合は、売り上げなどの数値を目標とすることが多いかと思います。一方、フローレンスではビジョンの達成がなによりも重要です。事業を継続するための数値目標は大切ですが、それがすべてではありません。

ソーシャルセクターなので、人事・労務領域の業務であっても、組織の改善と社会課題の解決につながっていく実感を得られる点がなによりのやりがいです。

また、フローレンスでは、事業やサービス運営の他、政策提言やソーシャルアクションなどの取り組みを行っており、制度や法令が整備され、社会が変化していくことも体感できるでしょう。このような社会に対するインパクトや成果を、自信を持って肯定できる点も魅力です。

横森

数値目標の達成を最優先としないといっても、ソーシャルセクターで事業を継続するためにはビジネスとして成立させることは重要です。

社会を変革する活動を支え、様々な専門性をもつスタッフと共に組織の器を整えていくことは容易ではありません。どうしたらスタッフが自律的・持続的に活躍できるのかをチームで日々試行錯誤を繰り返しています。

山積みともいえる課題に泥臭く向き合い・あらゆる角度から工夫しトライをしていく、そこにフローレンスの人事としてのやりがいが詰まっています。

ビジョンの実現を軸として働きたい方、社会を変える仕事にチャレンジしたい方のご応募を心からお待ちしています!

フローレンスは課題解決や価値創造のための事業モデルをつくり、自ら現場を運営することを強みにしながら、社会制度や仕組みそのもののアップデートを促す政策提言活動も実施してきました。

さらに、新しいソリューションの浸透を阻む心理的ハードルについても、課題を生み出す源流だと捉え、解消に向け、価値観の創造や文化醸成に取り組もうとしています。

このような活動を続け、社会にインパクトを与えていくためには、まだまだ多くの仲間の力が必要です。

今を生きるわたしたちと未来のこどもたちのために、新しいあたりまえを一緒につくりませんか。

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