対談・インタビュー

これからもすべてのスタッフで組織作り。人事インタビュー(後編)

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フローレンスは2024年4月、人事・労務領域の組織を再編し、組織内の働く環境や制度の整備は「はたらく仕組み共創チーム」が担当しています。スタッフの要望に応え働く環境を整備し続けるのには、どのような背景や思いがあるのでしょうか。

これまでの取り組みや組織の思いなどについて、はたらく仕組み共創チームの関谷道子さんにインタビューし、前後編に分けご紹介します。今回の後編では、現在の人事制度や目指す組織像などについて話を聞きました。

社会変革のため組織も最先端に。「はたらく仕組み共創チーム」インタビュー!(前編)を読む

関谷 道子

関谷 道子

営業職を経験後、社会保険労務士や社会福祉士などの資格を取得。ITや介護、飲食などさまざまな業界で人事部門を経験したのち、2021年にフローレンスに入職し、バックオフィスからフローレンスで勤務する仲間を支えている。

後編では未来に向けたお話を伺います。組織再編での人事部門の価値観や思いを教えてください

関谷

2024年は組織を再編しましたが、新たに発足した「人と組織を共に拓く部」や「はたらく仕組み共創チーム」の名前に、人事部門の思いが詰まっています。

一般的に大きな会社であれば、「人事がこういったから」とか「人事が制度作ったんでしょ」といった感覚になりやすいかと思います。そうではなくて、フローレンスのみんなで組織作りをしていきたいと考えているんです。「事業をつくり、しくみを変え、文化を生み出し、ともに『新しいあたりまえ』を未来に手渡そう。」というミッションに基づいています。

スタッフのニーズや要望はどのように人事部門に届くんですか?

関谷

人事制度に関する要望を、人事部門に伝えるための内部システムがあるんです。一般的な企業ではあまりない仕組みだと考えていて、フローレンスらしいなと感じています。各事業部から要望がくるので、組織全体にとって問題がないか、代替手段などがないかなど検討するのが、わたしたちの仕事でもあります。

実際に毎年100件ほどの要望が寄せられるんですよ! もちろん、実現が難しい要望もあるのですが、制度を変えることに抵抗感のない組織風土があり、わたしたち人事も変化を恐れずまずはやってみる精神で受け付けています。大変ではありますけどね(笑)。
また、スタッフへのエンゲージメント調査も10年以上続けています。その調査でも個々のスタッフがどのような希望を持っているかわかります。組織全体の課題も見えてくるので、経営陣とも共有して、さまざまな施策につながっています。

頻繁に規定や制度が変わると人事部門は大変そうですね。負担に感じないのでしょうか?

関谷

各事業部で最適化してきた結果、100種類近い手当があるので、もちろん負担はあります。ただ、事業のスピード感についていく必要があるので、組織全体で統一することの難しさもあるんです。何よりもスタッフと組織がスムーズに活動することが最優先なので、バランスをとりながら少しずつ、事業部間で統一し始めています。

スピード感についても、一般的な企業とは違うかもしれません。「できれば来月から変えてほしい」なんて要望がくる場合もあるんですよ(笑)。通常の業務もあるので、楽ではありませんが、何よりスタッフのためになることですし、組織の活性化や採用活動にもプラスに働くものなので、優先度を見極めながら対応しています。

スタッフは「新しいあたりまえ」をつくるために、日々大変な業務に当たっているので、人事部門もできる限りのことをするというマインドがあります。どうしたら実現できるのか、社労士さんなどとも相談しながら進めています。

保育現場の働き方については現状はどのような雰囲気ですか?

関谷

日本全体としては出生率が下がっていますが、フローレンスにおいてはスタッフや家族の妊娠・出産が増えている印象です。女性のスタッフが働きながら、ライフステージを続けていることは、前編の男性育休の文脈でも触れたのと同様に、フローレンスにとっては自然なことです。一方で各事業部の現場にとっては、お休み期間の人が増えたり、業務に制約がでるケースがあったりして、負荷がかかります。事業部だけでは対応しきれない場合は、組織全体での対応も必要になってきています。

フローレンスには、さまざまな事業があるので、従来の業務が難しくなった場合には一時的に異動したり、他部門のヘルプに入ったりするケースもあります。職場が多い分、幅広い勤務の可能性がある点はメリットと言えるかもしれません。

現在の制度についても聞きたいです。まずは家族の看護休暇について教えてください。

関谷

法律で定められた看護休暇は、限られた年齢のお子さんを想定しているかと思います。さらに、介護休暇もあるのですが、これにも条件があり、どちらにも該当しないケースがあったんです。

そこで、フローレンスでは家族の看護休暇の対象を3親等まで広げました。具体的にはお孫さんや甥・姪までが該当します。実際にお孫さんを病院に連れていくために取得していたスタッフもいますね。

治療休暇についても教えてください。

関谷

難病や障害などで、定期的な通院が必要な場合に取得できる休暇ですね。フローレンスでは障害者雇用にも取り組んでいるので、組織内でのニーズが高まってきたことも背景のひとつです。実際に障害のあるスタッフが新卒で入職し、働いています。こうしたスタッフに、安心して長く働いてもらうために、このような休暇があったほうが良いと考え、数年前に年間5日間取得できるように導入しました。

さらに、この休暇は不妊治療にも使用できるようにしています。不妊治療の場合、通院を予定できない面があったため、勤務とのバランスをとりやすいように、制度の対象としています。

どのように組織の将来像を描いていますか?

関谷

こども・親子の支援現場は女性が多いので、妊娠・出産・育児とライフステージの変化があります。さらに、介護に取り組むスタッフも増えてきていますので、今後も働きやすい制度を整備することは課題であり続けると思います。

そういったスタッフが利用しやすい制度を整備する一方で、他のスタッフの負担をどう軽減していくかも課題です。法律や制度は変わり続けていきますので、それを支える人たちに負担が偏るのは避けたいと考えています。

また、一人ひとりとの相談に応じるなかで、抱えている事情はそれぞれ異なるので、個別の対応が必要になる面もあるのですが、人事部門としては適切な制度を作って、そのなかで自らの働き方を選択して行けるような組織像を目指していきたいと考えています。

フローレンスに関心のある方にメッセージをお願いします!

関谷

フローレンスでは2023年に組織のビジョン、ミッション、カルチャーを刷新しました。今を生きるわたしたちと、まだ見ぬこどもたちが希望と手をつないで歩める社会を実現したいと、共感した多くのメンバーが入職しています。

こども・親子を支援するためには、さまざまな仲間の力が必要です。こどもたちを現場の最前線で支援する保育・看護のスタッフや、常識にとらわれず次の世代へ新しいあたりまえを生み出し、よき未来を手渡す新卒スタッフを募集しています。変化の多い環境ですが、やりがいも非常に大きいので、ぜひご応募ください!

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