こんにちは!フローレンス採用担当、笹浪(ささなみ)です。
フローレンス仙台支社では、0~2歳のこどもたちの「やってみたい!」を応援する小規模保育園「おうち保育園」を運営しています。
今回は、土曜保育中のおうち保育園かしわぎにて開催した「園見学会」の様子をご紹介!
5名限定の少人数開催で、参加者お一人ずつとじっくりお話することができました。当日はおうち保育園木町どおりのちひろ園長が登壇。
「どんな雰囲気?」「どんな話をしたの?」
そんな気になる園見学会の全貌をお伝えします。参加できなかった方必見です!
Part1.説明タイム
まずはじめは、スライドを使いながらおうち保育園や、運営団体フローレンスについて説明をしました。
わたしたちが大切にしている「シチズンシップ保育(※)」の一つの事例として、「その日お散歩にいくか、園で遊ぶか」、毎日こどもたちに気持ちを聞いていることを取り上げました。
「0歳児にも聞いてみるんです。すると、ちゃんと答えてくれます。」とちひろ園長が言うと、参加者はみなさん驚いた様子。
その場では「園にいる」と言ったこどもが、「やっぱ散歩に行けばよかった」と後悔して泣くこともあります。そんなときは「ついさっき出かけたばかりだから、追いかけてみようか?」などと提案をすることも。
こどもの気持ちを聞き、その時々の状況に合わせて選択肢を考えて伝えてみる。
そんな日々の保育に、先生たちの頭は常にフル回転の状態です。
また、その日の先生の人数によっては、散歩に行ける園児の人数が限られてしまうことがどうしてもあります。
参加者「もしその人数以上に、行きたいこどもがいたときはどうするんですか?」
そういう状況をこどもにも伝えて話し合います。
『今日は先生たち○人なんだよね。みんなと手を繋いでいきたいけど、みんなの分のおててがないな。どうしよっか?』と、こどもに問いかけると『じゃあこうしたらいいんじゃない?』と2歳児が意見を出してくれることも。先生だけでなく、こどもたちみんなで一緒に考えることを大切にしています。
(※)シチズンシップ保育とは?
こどもたちが「みんなを思いやりながら自分たちの未来をつくる力」を育むための保育です。「みんなのみらい」は与えられた未来ではなく、自分たちで考え、決めていい。そのためには「小さいことから自分で決める」経験が重要です。
保育園の生活の中で、自分の気持ちや他人の気持ちを知り、大切にすること。こどもたちの「やってみたい」を、一つひとつこどもたちと考えながら実現していくこと。私たちはその積み重ねが大切だと考えています。
Part2.見学タイム
土曜保育の様子を見ながら施設見学をしました。
ちょうど給食の時間でしたが、ご飯を食べているのはこども6人中2人。ほかの4人はまだ保育室で遊んでいます。
参加者「2人だけ先に食べているのは、食べたい気持ちになったこどもから食べているということでしょうか?」
はい、食べたいって言うこどもから食べてます。今は遊んでいたいこどもも、これから食べたくなったら手を洗ってご飯にします
ちょうどそのとき、遊びを中断して「ごはん食べたい~」という子が2人。自分から手を洗って、ご飯のテーブルに移動していきました。
デザートの果物も最初からテーブルに並んでいる様子を見て、「果物からたべてもいいんですね」と参加者。
いつもは果物から先に食べる子も、今日はこどもたちに人気のふりかけご飯だったので、全員ご飯から食べてました(笑)
ショートケーキのいちごを最初に食べる?最後に食べる?と一緒で、大人でも好きなものから食べたい派の人もいれば、後から食べる派の人もいますよね。こどもにも同じく人権はあって、大人は食べたいときに食べられるのに、どうしてこどもは全員一緒のタイミングで食べないといけないのか。そういうことも、職員同士でも話し合って考えて決めたりしています。
Part3.座談会タイム
フリートーク形式で、参加者のみなさんと一緒にお話をしました。
「大人主体の保育についての葛藤」や「会議中に意見がなかなか出ない」ことなど、保育中のモヤモヤについて、参加者の方から話題があがりましたので、それについて皆で話したり、おうち保育園ではどうしているかをちひろ園長から紹介しました。
例えば、「会議中に意見がなかなか出ない」話題。かしわぎ園では、毎日職員のサークルタイムで「自分の意見を出す」「相手の意見を聞いて対話する」という習慣があるので、会議中やワークショップで意見が出てこないことはほぼありません。
入社前はなかなか自分の意見が出せなかったという職員もいますが、ここでは「臆せず自分の意見を言ってもよい」という雰囲気があったので、言えるようになったという声もありました。
「サークルタイム」とは、「シチズンシップ保育」の取り組みの一つとして行っている、こども同士の対話の時間です。
今回はその大人バージョンということで、参加者にも「サークルタイム」を体験してもらいました!
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「こどもがロッカーに登ってしまって危ない。どう声をかけて対応する?」
全員が自分の意見を出してみたところ、やはり人によって様々な考えがあることがわかります。
この問いに正解はありません。それぞれの考えの背景を話し合って、対話することが大切である、ということをお伝えしました。
「どうしてロッカーに登りたいと思ったのか、の思いは様々だから、そこを汲み取ることが大事」と、ちひろ園長。その背景にあるこどもの思いをマップにしたこともあります。
「登る足の感触を楽しみたかったから」
「ロッカーの向こうの部屋を見たかったから」
「ロッカーの上にあるおもちゃを取りたかったから」などなど。
例えば足の感触を楽しみたいなら、代わりに階段のぼりを楽しめる遊具を出すこともできます。
「ロッカーは危ないからダメよ、降りてね」と言えば、それで終わってしまう。
でも、おうち保育園ではそうではありません。
こどもたちに全力で向き合い続けることは、正直大変だし疲れるけれど、楽しい。これからもわたしたちは、こども主体の保育という理想を掲げ続けます。
いかがでしたか?
園の雰囲気や、わたしたちが取り組んでいる「シチズンシップ保育」について、少しでも知っていただけたら嬉しいです!
こどもたち一人ひとりに寄り添うフローレンスの保育園で、あなたも働いてみませんか?