対談・インタビュー

社会は変えられる!保育士の行動で安全な歩道橋に

対人支援職(保育スタッフ)
    中途入社施設長みらいの保育園

こどもたちのために、日本を変える。フローレンスは日本のこども・子育て領域に関わる社会課題の解決に取り組む、国内最大規模の認定NPO法人です。

署名活動や記者会見等にも取り組んでおり、「フローレンス」という名前を目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなフローレンス、実は「保育園」を運営しています。

「保育園と社会課題の解決ってどう結びつくの?」
と、思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「こどもたちにとって、私たちにとって、より良い未来になるためにはどうしたら良いのだろう」

フローレンスの保育園には、そんな思いをもつスタッフがたくさん!保育者自身のあたりまえや保育業界のあたりまえを疑い、日々の業務の改善や、より良い社会をつくるための挑戦が溢れています。

今回は、おうち保育園のえみこ先生にインタビュー!ヒヤリハットからうまれた「社会を変える」第一歩の事例をお伝えします。

具体的にどんな取り組みをしたのでしょうか?

お散歩の途中で見つけた、歩道橋の危険な場所の改善です。

きっかけを教えてください

ある日の散歩からの帰り道。その日は、横断歩道の信号待ちでこどもたちが落ち着かない様子だったので、普段は通らない歩道橋を渡ることにしました。橋の上から道路を走る車を観察していたところ、なんと園児の頭が歩道橋の柵の隙間に入ってしまったんです。よく見ると、一定の間隔で隙間が広くなっている箇所がありました。こどもが通り抜けられてしまうということがわかり、とてもヒヤッとしましたね。

それは怖いですね…。どんな対応をしたのですか?

まずは起きたことをヒヤリハットとして、社内で共有をしました。フローレンスの保育園では、全園でヒヤリハットを共有しているんです。そして、園がある江東区の土木課に連絡し、改善していただけるようお伝えしました。

ヒヤリハットから、実際に改善のための行動を起こしているのが素敵ですね!その後どうなりましたか?

その歩道橋は東京都の管理ということで、江東区から情報を受けた東京都の職員の方がすぐに歩道橋を見に来てくれました。柵の隙間の中で規定の15cmを上回っている箇所があることがわかり、アクリル板をつけてくださると説明をしてくださいました。

最初は白いアクリル板の設置を提案されたのですが、それだとこどもが歩道橋から車を見れなくなってしまうことや、周りから死角になってしまい危ないのではないかということをお伝えしたところ、透明なアクリル板をつけてくださるとのことでした。

改善にむけて話が進んだのですね!

フローレンスにいると「声を上げれば変えられる」という気持ちになりますね。私としては当たり前のことをしただけなので、正直こんな風に記事に取り上げてもらえるとは思ってませんでした(笑)

歩道橋に危ない箇所があるということは、もちろんスタッフや保護者の皆さんにもお伝えしました。でもそれだけでは、歩道橋の利用者全員の危険を回避できるわけではありません。自分に何ができるかな?と思ったときに自然に思いついたのが、管理している人に伝えるということでした。今回のような行動は決して特別なことではなく、誰でもできること。みんなで気づいたことを声にあげれば、少しずつ社会は良くなると思います。

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