対談・インタビュー

20年小児科勤務、初の療育へ。ナンシー看護師の決意

対人支援職(看護スタッフ)
    中途入社障害児・医療的ケア児家庭支援

医療的ケアシッター ナンシーでは、医療的ケアが必要な子どものいるご家庭を看護師が訪問し、オーダーメイドの支援を行っています。

今回は「未経験の分野に思い切ってチャレンジする!」という気持ちでナンシーの看護師の一員となった、森田晴美さんのインタビューをお届けします。

森田晴美さん

森田晴美さん

医療的ケアシッターナンシー看護スタッフ。脳神経外科病棟や救急病棟・ICU病棟などを経験した後、小児病棟で約20年間勤務。病棟保育士と連携し、レスパイトやメディカルショートステイの受け入れも経験。2020年4月にフローレンスに入職。

小児科病棟で目の当たりにした現実

森田

私はフローレンスに来る前は約20年間小児科で勤務し、医療的ケアを必要とする子どもたちをみてきました。

そこで目の当たりにしてきたのは、医療的ケア児の退院によって、お仕事をやめるしかなくなってしまうご家族の姿でした。

「我が子の退院は嬉しいのですが、私が仕事をやめるしか無いですよね。毎日24時間、家族だけでずっと自宅で、大丈夫か不安です。」

こういった相談を受けるたびに「私にできることがもっとあるのではないか」と考え、悩んでいました。

多くの病院では、スタッフが1人でたくさんの子どもたちを担当していると思います。

そのため、子どもたちの治療や看護がやっとで、療育まではとても手が回らない、というのが実際のところではないでしょうか。

私もなかなか、自分の思い描く「子どもやそのご家族のための療育」を実現しているところを見つけられずにいました。

ダメ元で参加した説明会

森田

そんな時、テレビでフローレンスの障害児保育園ヘレンのことを知りました。

「障害児が通う保育園があるんだ!」

「やっぱり、都内にも困っている人はたくさんいるんだな」

報道を見てそんな風に思い、そこからインターネットで、なんとなくフローレンスの情報を追うようになりました。

3年ほど過ぎた頃、たまたま都内に行く用事があって、その時ちょうどフローレンスで採用説明会が行われていると知り、用事の後でふらっと参加してみました。

それまで私は、フローレンスで働いている人は若い方ばかりだという印象だったので、「ダメ元で参加してみようかな」という気持ちでした。

でも、説明会に参加してみると、「スタッフに年齢制限はなく、20代~60代まで幅広い年齢層のスタッフが働いていますよ!」と。

直接スタッフと話をすることができ、だんだんとフローレンスで働くことを、前向きに、具体的に考え始めました。

※当時はフローレンス神保町オフィスでの開催だった採用説明会ですが、今年はビデオ会議(オンライン)で実施しています!
※当時はフローレンス神保町オフィスでの開催だった採用説明会ですが、今年はビデオ会議(オンライン)で実施しています!

「療育」という未経験の分野に挑む

森田

最初は、障害児保育園ヘレンでの勤務を考えていました。

応募を迷っていた時に、採用担当から「マンツーマンでお話を聞きますよ!」と声をかけられ、個別で相談にのってもらいました。

すると、「森田さんがやりたいことはむしろ、レスパイトを目的とする、医療的ケアシッターナンシーの方が実現できるかもしれませんね!」と。

確かにそうだなと思ったのですが、最初は正直、ナンシーは自分にはハードルが高く感じられて……。

まず、私は横浜に住んでいるので、都内の土地勘がないし、通勤もできるのかなという点が不安でした。

そして、今まで療育という分野には関わったことがなかったので、いったい自分にどこまでできるのか?

ヘレンは保育園なので、周りの保育スタッフから学ぶことができるだろうと思っていましたが、ナンシーは訪問看護になるので、子どもと接するのは私ひとり。不安でした。

でも、自分はもともと何をしたかったんだろう?と考えると、やはり、子どもやそのご家族のための療育を実現すること。

色々考えましたが、より自分が実現したいと思うことをしよう!と思い、思い切ってナンシーに挑戦しました!

森田

こんな感じで、最初は迷いながら、手探りでの挑戦でした。

そういえば、ちょうどこの間、すごく嬉しいことがありました。

訪問していたご利用家庭の方から「本当にいつもありがとうございます。とても助かっています。」と感謝の言葉をいただいたんです!

前まで勤めていた病院では忙しくて、ご家族とゆっくり話せる時間もなく……。お礼の言葉をいただくことはあまりありませんでした。

ナンシーはご家庭に入っていくので、ご家族の方ともこまめに交流ができます。

こういう出来事があると、「ナンシーで働けてよかったな」と思います。

ナンシーに向いているのはこんな人!

森田

ナンシーはまだ始まったばかりの事業です。

未経験のことでもどんどんチャレンジし、できることを増やしていく!ということが好きな方にはおすすめです!

ナンシーチームは、誰かが「こんなところに困ってます」と相談すると、すぐに実現のために動き出します。

例えば、スタッフの誰かが「利用者さんからこういうことがしたいとお話があったけれど、現時点でそのニーズに応えることが難しい」と相談したら、「じゃあ解決案を考えよう」「代わりにこういうことをするのはどうかな?」とみんなが前向きに検討を始めます。

こういったスピード感とチャレンジ精神が「いいな」と思える方は、ナンシーに向いていると思います!

森田

病院や大学と違い、フローレンスの職場には医師や先生はいません。

なので、年齢や経験に関係なく「わからないことがあれば自分から聞きにいく」「気づいたことがあれば自分から発信する」という、チーム内での主体性がすごく大切だと感じています。

ナンシーは、お子さんとご家族のお力になりたいという思いのある方なら、やりがいを持って働ける職場だと思います。

訪問看護や療育など、新しい分野に一から挑戦するのは勇気がいりましたが、思い切って応募してよかったと今は思っています。

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