こんにちは。
認定NPO法人フローレンス採用担当の服部です。
障害の有無に関わらず、すべての子どもたちに保育を届けたい!
そんな思いから始まった、フローレンスの障害児保育園ヘレン(以下ヘレン)。
障害のある子どもたちや医療的ケアを必要とする子どもたちが通っています。
今回はヘレン中村橋園で看護スタッフとして勤務する羽藤さんに、ヘレンで看護師として働くことのやりがいや魅力を聞きました。
障害児保育園で活躍する看護師の思いをお聞きください。
フローレンスとの出会い
もともと、病院という「治療の場」ではなく、「生活の場」で看護師として働きたい、子どもたちと丁寧にじっくりと関わりながら仕事をしたいという思いがありました。
そのため、大学病院の小児科・小児外科で3年間勤務した後に、一般保育園で看護師として働き始めました。
保育園での勤務を通して、私は改めて自分が今後実現したいことを考えるようになりました。
「自分が今まで看護師として学んだことをもっと活かしたい!」
「疾患や障害があっても、子どもたち一人ひとりが自分らしく居られる場所で働きたい!」
このように考えていた時期に、大学時代の恩師の紹介でフローレンスに出会いました。
保育をサポートする立場としての看護師
ヘレンではまず朝の運動と朝の会を行って、そのままその日の活動を開始します。
ヘレンは「保育の場」なので、看護スタッフもお子さんと一緒に保育の活動に参加します。
保育の活動では、子どもたちの手形で絵をつくるなどの作成活動以外にも、スヌーズレンという光を使った遊びや、片栗粉や小麦粉を使った粘土遊び、坂道やでこぼこ道、滑り台などを使った運動遊びなど、様々な活動をしています。
他にも、中村橋園では月に3回、外部講師による音楽療法を行っています。
ピアノに合わせて体を動かしたり、タンバリンや太鼓、ウクレレなどの楽器を演奏したりしています。
活動が終わると昼食になるので、看護師は食事介助を行います。
昼食は各ご家庭から持参されたものです。お弁当のお子さんもいれば、ミキサー食のお子さん、経管栄養でミルクを注入するお子さんもいます。
嚥下機能がそれぞれお子さんによって異なるので、食事の形態を確認し、誤嚥がないように注意して食事介助を行っています。
昼食の後は午睡の時間です。
昼食中と午睡中に、スタッフも交代で休憩を取ります。
午睡中に痙攣発作が出やすいお子さんもいるので、最低でも1名は必ず看護師が保育室にいるようにしています。
また、午睡中はSIDS(乳児突然死症候群)の危険性もあるため、呼吸や胸郭の上がり、皮膚温などを10分ごとに確認しています。
看護スタッフは縁の下の力持ちとして、時には一歩引いて子どもの健康や安全を守りつつ、保育のサポートに徹しています。
一人ひとりのペースで成長するこどもたち
印象に残っているのは、今年の春の暖かい日に、活動で近くの公園に向かう途中での出来事です。
木陰に入ったときに、子どもたちと「木陰は涼しいね」と話していたら、一緒に手を繋いで歩いていた女の子が「葉っぱさんからのプレゼントだね」と言ったんです!
普段大人が忘れてしまっている、綺麗な感性を近くで感じて、とても驚きました。
子どもたちの綺麗でまっすぐな心に、私の方が毎日新しい発見や感動をもらっています!
最近では、入園時には仰向けで床を蹴って移動していた子が、ハイハイやつかまり立ちに挑戦している姿を見て、とても感動しました。
ヘレンでは、入園時にできなかったこと、昨日できなかったことを、一人ひとりのペースで少しずつできるようになる子どもたちの姿を近くで見ることができるので、とてもやりがいを感じています。
障害児保育園ヘレンで働くということ
ヘレンには医師がいないので、なにか急変が起こった時、一番最初に対応するのは看護スタッフです。そのため、常に緊張感はあります。
だからこそ、子どもの変化にすぐ気付けるように、小さなことでも情報共有をすることを大切にしています。
例えば、週に1回ナースミーティングを行っています。
その時間で、最近の子どもたちの体調や、医療的ケアの変更点の共有、保護者の方への確認事項をまとめるなどをしています。
保護者の方から食事や医療的ケアについての相談があった時には、必ずこのミーティングで相談をしてからお答えするようにしています。
また、中村橋園では、心肺蘇生、溺水、誤飲などの一般的な緊急時対応に加えて、私たち看護スタッフが子どもたち一人ひとりに応じた緊急時対応マニュアルを作成しています。
このように緊張感のあるお仕事ですが、子どもたちの生活と成長を看護師として身近で支えることができ、とてもやりがいを感じています。
常に新鮮な気持ちでいる子どもたちと過ごすことが楽しいのはもちろんですが、
看護師としての専門知識や観察力なども必要となるため、今までの経験もしっかりと活かすことができます。
子どもとじっくり関わりながら看護師としてのスキルを活かし、大きい心で保育の現場をサポートする、そんなお仕事を私と一緒に始めませんか?