対談・インタビュー

フローレンススタッフの挑戦記!~異業種から保育業界へのチャレンジ~

対人支援職(保育スタッフ)
    中途入社病児保育みらいの保育園

フローレンスでは、子どもや親子の困ったを解決するために、病児保育や小規模認可保育・少人数制の認可保育、障害児保育(施設型、訪問型)など様々な保育事業を展開しています。

今回は、「保育とは全く関係のない業界から保育業界にチャレンジしたフローレンススタッフ」を紹介します。

みなさんの中には、

昔は保育業界を目指したときもあったなぁ、でも今は全然違う業界で働いてるし無理だよな…

今は保育に関係ない業界にいるけど、子育てを通して保育業界に興味がでてきたなぁ…!

など、ちょっとでも保育の世界に想いを向けている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんなみなさんに向けて、異業種から保育業界にチャレンジしたフローレンススタッフのこれまでのキャリアや現在、そして未来への想いを紹介します!

この記事をご覧いただいて、皆さんのキャリアを考えるきっかけになれば嬉しいです!

ぜひ最後までご覧ください!

美容師からゴスペルシンガーを経て、保育業界へ!? ~病児保育 宮坂 みゆきさんのストーリー~

フローレンスに入社するまでのキャリアについて教えてください。

宮坂

はい、まず最初のキャリアは美容師です。美容師の親戚がいまして、その影響を受けて美容師にチャレンジしました。キャリアを積んで、資金を集めて開業に至りました。

その後、ゴスペルに出会いました。「天使にラブソングを」という映画を見て、いつかこういうことをやりたいなぁと漠然と思っていたのですが、子育て中に地域のホールでゴスペルのコンサートをみて、「私を呼んでいる」と思いました(笑)そこから今でも続けています。CDを出す活動もしています。

ゴスペル!?すごいキャリアですね…!そこからどうして保育業界へ?

宮坂

もともと子どもは大好きでした!そんな中で、ベビーシッターを利用している親戚から「保育やってみたら?」と勧められて保育業界にチャレンジしたのがきっかけです。

その上で、「保育士資格はないけど、私にもできる仕事がないかな」と思って仕事を探しました。その中で、見つけたのがフローレンスでした。ここでフローレンスを見つけることができたのは、私にとって転機でした。

病児保育を選んだのはどうしてですか?

宮坂

私自身の両親も共働きでも幼い頃は体が強くなかったんですね。風邪をひきやすかったり、熱を出したりしていました。そんな時、両親に代わって私を面倒をみてくれた近所の方々がいて、「あの頃はあの人たちがいなかったらやってこられなかった」と母からよく聞かされていました。

そのため、そのような経験したからこそ、お子さんが病気のときに預けられる寂しさも想像できたし、反対に病気のお子さんを預けて仕事に行かないといけない親御さんの後ろめたい気持ちも理解できるんですね。

だからこそ、そんなお子さんや親御さんのために、「なにかお手伝いできるのなら…今まで経験してきたことが活かせるお仕事がしたい」、「社会の役に立ちたい」と思い、病児保育を選びました。自分自身の子育て経験も活かして、1対1でお子さんと関わる病児保育の仕事なら、「困っている親子の役に立てるかなぁ」と思ってチャレンジしました。

フローレンスの病児保育は、研修がとても充実しているので、私のような「保育士資格」がなくても安心してチャレンジできる環境になっていると思います。

実際にフローレンスに入社してみてどうでしたか?

宮坂

病児保育では、訪問する場所もお子さんの症状も日々異なりますが、初めて会ったお子さんと長時間過ごすのが不安に感じるときもありました。

しかし、親御さんをお見送りして号泣しているお子さんと「こんな遊びはどう?こんなのは?」とコミュニケーションを取っているうちに泣きやみ、笑顔も引き出せて、退出する頃には「もう帰っちゃうの?」と言われたりします。親御さんからも「助かりました。ありがとうございます」と言っていただけると、玄関の扉を閉めたあとに心の中でガッツポーズしている私がいたりします。

病児保育のお仕事は、本当に大変なこともあるけれど、やりがいのあるお仕事だと感じています。そして、私の子どもたちからも「ママ生き生きしているね、天職だね」と言われ、私自身も病児保育のお仕事が天職だと感じて日々保育しています。

宮坂

また、フローレンスの中で、病児保育だけに限らず、様々な仕事にチャレンジできました。それは、新しい私を発見できる機会になりました。

例えば、私は病児保育の仕事だけでなく、採用のお仕事にも興味がありチャレンジさせてもらいました。面接の場に同席したり、応募者の方とお話をしたり、病児保育では経験できないことを経験できました。

このように、フローレンスにはたくさんのチャンスがあるので、私にできることややりたいことに挑戦でき、とても充実しています。

フローレンスのどんなところが魅力ですか?

宮坂

スタッフが「ちゃんと話を聴いてくれて、それをすぐ行動に移す」ところですね。

例えば、当時フローレンス代表(現会長)だった駒崎さんと雑談する機会があったんですね。病児保育のスタッフの中には、当時ひとり親で活躍されている方もいて、「ひとり親の手当などを充実させたいなぁ」とポロッと言ったんです。そしたら駒崎さんがすぐにメモをとり、「ひとり親手当」として社内の制度を作ってくれたんです。

このように、一個人の意見に耳を傾けてくれたり、意見を形にしてもらえると、力や励みにもなりますね。お互いにしっかり話を聴き、さらにそれを実現させるために動くスタッフがフローレンスには多いので、そこがとても魅力的です。

宮坂

あと、「とにかくやってみる」という社風は魅力的ですね。

例えば、双子のお子さんの保育を支援する「ふたご助っ人くじ」のサービスは、実際にスタッフが目にした双子のお子さんがいるご友人の実際の困りごとから「やってみよう!」ということで始まったサービスです。無理だとか難しいと思う前に、実際にやってみる、それで本当に無理だったら仕方がない、別の方法を考える、そんなフローレンスのチャレンジし続ける精神はこれからも継続して大切にしていきたいな。

「困っている親子のために社会に訴えかけてきた」「これからの未来を変えられるんだ!」と希望を持てるのは、私にとってとても大きな励みです。

これからどんなキャリアを歩んでいきたいですか?

宮坂

利用者さんにとっても病児保育スタッフにとっても、今よりももっと働きやすい病児保育の仕組みを作っていきたいです。

例えば、病児保育でキャリアを重ね長く働いてきたスタッフが、経験を活かし体調や家庭状況に合わせて、短時間の働き方を選択できるような仕組みを作るとか・・・利用者さんに対しては、病児保育の中で培った経験をもとに、産前産後のケアなどを提供するなどをやってみたいですね!

いろんな働き方や保育が広がることによって、年齢を重ねても活躍できる場所がつくれるのでは?と考えています!

素敵なお話、ありがとうございました!!

家族の一言をきっかけに、保育業界へ!? ~おうち保育園 園長 吉澤 貴子さんのストーリー~

フローレンスに入社するまでのキャリアについて教えてください。

吉澤

私は大学を卒業してから、企業で営業の仕事をしていました。その後、転職し総務として働いているときに、結婚や出産・育休を取得しました。当時、育休などの制度が整っていた会社ではなかったのですが、なんとか育休を取得しました。育休復帰後に物流センターへの異動が決まりそこで働きました。ここまでは、保育とは本当に全く関係のないキャリアですね。

保育業界に興味を持ったきっかけを教えてください。

吉澤

正直、これまでのキャリアの中では、保育業界にはあまり関心がありませんでした。

でも、育休中に私自身の子どもの保育園を探すことに苦労したんですね。そんなときに、「空き家とかで、保育園みたいに子ども預かってくれればよいのに。でも、世の中にないってことは採算が合わないのかな~」など家族と話してました。

その会話の中で、家族から「自分でやってみるのはどう?」と言われました。これまでに「自分がやる」という発想はなかったので、この一言をきっかけに、保育業界に興味を持つようになりました。そこから、通勤電車の中で必死に保育士の勉強をして、保育士資格を取得しました。

ご家族の一言が保育業界にチャレンジするきっかけになったのですね。その中でフローレンスを選んだのはどうしてですか?

吉澤

保育士資格をとった後に、フローレンス代表(現会長)だった駒崎さんのインタビュー記事を見たんですね。既存の施設を利用した「おうち保育園」の記事を読んで、「空き家で保育園を始めた人が現れた…!!ここだ!」と思いました。

これまで私は仕事を条件面で選ぶことが多かったんですが、「これまでの自分を変えたい!」という想いもあり、初めて会社の理念を軸にした就職活動をしてフローレンスを選びました。インタビュー記事を読んだ翌日に履歴書を送りました。

実際にフローレンスに入社してみてどうでしたか?

吉澤

私はおうち保育園新おかちまちのオープニングスタッフとして、入社しました。保育士資格はもっていたものの、実務経験がなかったので当然できないことばかりでした。そんな中で、自分の子どものお迎えなども重なり、仕事とプライベートの両立がとても大変でした。

でも、一緒に働くスタッフは皆さんお互いを尊重し、仲間が困っている時には手を差し伸べてくれる方ばかりで、本当に助けられました。保育園からの呼び出しなどで早退しなければけない状況などスタッフ一人ひとりの状況は異なる中で、スタッフ間でお互いの多様性を認め合う努力をしている風土を感じました。このように仲間と支え合って、なんとかやり切ることができました。

大変なことも多々ありましたが、それ以上にフローレンススタッフの人柄の素晴らしさに感銘を受けました。

フローレンスのどんなところが魅力ですか?

吉澤

何より「魅力的な人たちがとても多い」ところですね。

スタッフと一緒に働いていて感じるのは、「社会を変えたい!」と本気で考え、向き合っていますね。色んな壁にぶつかることがあったのですが、「絶対あきらめない」「自分たちにできないはずないじゃん!」という雰囲気をチームの中で強く感じました。

そんなフローレンスの魅力的な人たちが身近にいることで、自分自身も刺激を受けています。

これからフローレンスでやりたいことはありますか?

吉澤

やってみたいこととしては、「夜間保育」に興味があります。

通常の保育園は、夜の7時半や8時までのお預かりが多いと思います。その時間までには、親御さんにお迎えに来てもらう必要がありますが、例えば、エステティシャンなど美容関係の方や飲食業界の方など、もっと遅くまでお仕事されている方もたくさんいらっしゃるし、今保育園を利用している保護者の中にも、毎日仕事を切り上げてお迎えに来ている方も多いのではないかと思うんですよね。そういう方々のために、夜間保育ができないかな、と妄想しています。

素晴らしいアイデアですね!貴重なお話ありがとうございました。


いかがでしたでしょうか?

フローレンスは、子どもや親子の社会課題を解決する団体ですが、スタッフ全員が福祉関係のキャリアを歩んできたわけではありません。

様々なキャリアを経験したスタッフが知恵や考えを出し合うことにより、これまでの保育のあり方を変えていくような多種多様なアイデアが、日々生まれています。そして、保育の経験やスキルだけではなく、新たな価値観に触れることが、スタッフ一人ひとりの成長にも繋がっています。

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