フローレンスでは、日本のこども・子育て領域の課題を解決するため、病児保育・認可保育・障害児保育等、さまざまな保育や支援を展開しています。
今回は、現場で活躍するスタッフ2人へのインタビュー!(後編)をお届けします。
元々医療現場で働いていた看護師がフローレンスの保育・支援の現場で、日々どんな仕事をして、なにを感じているのか聞きました。
フローレンスに入ったきっかけや具体的なお仕事について、また大変なことなどを聞いた前編に続き、後編では、現場での保育スタッフとの連携や、2人の大切にしていることを聞きました!
まゆこ先生(障害児保育園ヘレン)
病院にて十数年勤務、うち8割は小児科所属。病院でこどもたちを支える中で、地域でのサポートができないかと考えるようになり、フローレンスの障害児保育園という存在を知る。2023年4月に意を決してフローレンスへ転職。現在、障害児保育園ヘレンの園勤務看護師として活躍中。
すみれちゃん(病児保育事業部)
新卒から約7年間、大学病院で勤務。医療的ケア児が退院する際に親御さんに必要な医療的ケアの指導などをする中で、退院後を支えられるような仕事がしたいと考えるように。2年前にフローレンスへ転職。当初は障害児保育園に関心があったが、現在は病児保育事業部の看護師として勤務している。
障害児保育園ヘレン
障害児を専門に長時間保育し、保護者の就労支援も行う、日本初の障害児保育園。2014年に荻窪に開園し、現在は経堂、東雲、中村橋を加えた4園を運営中。
病児保育事業部
風邪やお熱のお子さんのご自宅に保育スタッフが訪問し、一対一でお預かり。こどもが急に熱を出した、けれど今日に限って仕事を休めない…そんな働く親御さんのピンチに駆けつけます。
入社前にご自身が「保育」に携わったことってありましたか?
病院に勤めていた時、小児病棟に保育士がいたので、どんなことをしているのかを見て、保育士がいない夜勤の時に真似ていました。保育のための時間というのは看護師にはないのですが、寝てたけど起きちゃったとか、ぎゃーっと泣いている時に少し遊んで気晴らししてから寝ようか!ということがあって。日中、保育士がやっていたことを思い出しながら対応していました。
わたしは保育経験は全くなかったです。小児科病棟に務めていたのは新卒から3年間程度だったので、もう看護の仕事を覚えることに必死で、そんな余裕は一切なくて。日中保育士さんが見てくださる間は他の看護師の仕事をしていたので保育の様子を見ることもなく、「保育士さんありがとうございますっ!!」といつも思っていました。
前職では保育に携わる機会はあまり多くなかったのですね。フローレンスでは看護師と保育スタッフとの間で日々連携をとりながら業務を行っていると思います。
看護と保育の関係や、具体的に連携する場面を教えてください。
保育スタッフと看護師の関係性がとても良いと思います。
職種の垣根なく仲が良いし、病児保育室の中でもお互いリスペクトしあって働いていると感じます。
わたしは保育の経験がありませんが、病児保育室では保育も行います。
同時に2・3人のお子さんが泣いている状況を見なければならない時もあって。
そんな時は保育スタッフと助け合いながら、自分自身も意識的にアドバイスを貰うようにしています。
病気に関することは保育スタッフから質問を投げかけてくれて、お互いの専門分野で支え合っていることを日々感じています。
(障害児保育園)ヘレンの場合は、注入の時の約1時間、看護師が一対一でお子さんと過ごすタイミングがあります。何して遊ぼう!?ってなるんですが、そういう時は一緒に保育を担う児童発達支援管理責任者に、相談します。そうすると、注入中に遊ぶおもちゃの見直しを一緒にしてくれたり、あと注入中にちょっと横から入ってきてくれて盛り上げてくれたりとか。連携を意識しているというよりは、必然的につながって連携しているっていう感じです。
保育スタッフも、「こういう場面って医療的に大丈夫ですか?」などと聞いてくれます。看護師が保育で困っていたら「わたしたちはこうやってるよ」って教えてくれますし、垣根なく相談しやすいですね。連携しようと思ってしているのではなく、自然とそうなっています!
それは「こどもたちのため」という共通認識を職種関係なく持っているからで、看護師であろうが保育士であろうが、こどもたちにできることを考えてこうなっているような気がします。
職種に関わらず、全員が同じところを目指している、その子にとって良い環境を作りたい!ということですね。
こどもたちや保護者の方と関わる時に大切にしてることについて教えてください。
保護者との関わりは、普段は送迎の時しかないので、お話する機会は多くないのですが、その中でも「今日の活動の時、こんなことができましたよ!」だとか、その日関わることがなかったお子さんを送る時は、関わったスタッフからその日の様子を聞いておいて、トピックスを1個でも伝えられるようにしています。
病児保育は一期一会なので、今日初めて会って1日過ごして、その後もう二度と会わないこともあるので、その1日をどう過ごすかがとても重要だと思っています。
最初は泣いているお子さんがほとんどなので、できるだけ安心して過ごせるように親御さんから好きなおもちゃのことや、普段どうやって過ごすかを聞いたりしています。
また嬉しいこととして、病児保育室を一度利用してその1年後・数年後にまた来ました、というお子さんに会えることがあります。前回来た時に楽しかった記憶がお子さんにあるときは、親御さんから「今日来ることを楽しみに来たんです」と言ってもらえることもあって。
(一同)それは嬉しい!!!!
前回来た時に自分が保育をしたわけではないけど、こんな風に、前の担当も同じ思いでお子さんに楽しい時間を提供していて、その想いをつないでいける環境で働けていることに、ありがたいなぁと思っています。
フローレンスの看護師として働く面白さを教えてください。
病気や医療的ケアが必要であっても地域で生活できるんだっていうことを実現したのがフローレンスだと思っています。お子さんが地域で過ごせる・一緒に成長していける・それを支えられるというところが面白いなと思います。
障害児支援の仕事にもいつかチャレンジしてみたいと思いつつ、いまは病児保育事業部で働いているので保育スタッフと関わる機会の多いことがとても刺激になっています。今ではとても反省していますが、以前は保育のことを、「ただ遊んでるだけ」と思っていたんです。実際に保育スタッフと一緒に働いてみて、いろんなことを考えながら保育をしていることを知りました。一つの遊びの中にも意図やねらいがあって、成長発達を促していることを知りました。保育は本当に奥深いですよね。今せっかく保育のノウハウを吸収できる環境にいるので、この機会を生かして保育を勉強したいなと思っていて、実は保育士資格を取るために勉強をしているところです!
(一同)拍手!!!
フローレンスの病児保育は、看護師と保育スタッフとの距離がすごく近いことが魅力です。職種や役割を超えて、お互いに質問を気兼ねなくできる環境なので、教えてもらいながら、学び合いながら、一緒に成長していけたらいいなと思っています。
今回は、前後編に渡って、フローレンスの2つの保育現場で活躍する看護師のインタビューをお届けしました。対象となるお子さんが異なる2つの保育ですが、あらためて話してみると、共通点もたくさん見つかりました!
これからの、こどもたちのために。保育や看護の枠を超え、新たな支援の形を届けませんか?
わたしたちとともに、挑戦する仲間を募集しています。