この度フローレンスは、2024年版「働きがいのある会社」(Great Place to Work/以下「GPTW」)に認定されました。スタッフへのアンケートにおいて一定の水準をクリアした企業のみが、この「働きがい認定企業」に選ばれます。
今年度、わたしたちのアンケート回答率は昨年66%から85%へと大幅に増加!この数字は、多くのスタッフが「自分たちの組織をより働きがいのある場所にしたい」という強い想いを持っていることを示しています。
「働きがい認定企業」とは?
「働きがい認定企業」は、スタッフへのアンケート全設問において肯定的回答が平均60%超えの基準を超え、かつ、女性管理職登用数などの経営体制を鑑み判断されます。2023年度は650社以上の応募企業のうち40%のみが認定されています。
アンケート実施の本当の意味を再考する
これまでフローレンスでは、年に3回程度のスタッフ向けアンケートを実施し、その結果を社内制度や施策に反映させてきました。しかし、昨年のアンケートの回答率は6割程度にとどまり、スタッフの声を十分に集められたとは言えませんでした。加えて、スタッフが現状や課題を明確に認識でき、ともに対話をできるような形では、分析結果を伝えきれていなかったのが現状です。
本気でフローレンスを「働きがいのある場所」にしていきたい。
「試行錯誤を全速力で。」を行動指針=カルチャーに掲げているわたしたち。運営チームはこれまでを振り返り、「アンケートを取ることが目的ではない」「みんなで結果を見つめ、語り合い、一緒に働きがいのある職場をつくっていきたい」という想いを込めたメッセージをスタッフ全員に届けました。そして、複数あったスタッフ向けアンケートをGPTWの1回に整理し、結果に真摯に向き合う体制を整えました。
保育スタッフからは「日頃実践しているシチズンシップ保育※と共通点を感じる」との声も上がり、最終的に538名(直雇用全スタッフのうち85.13%)からの回答が実現しました。
~実施前のスタッフ向けメッセージ抜粋~
同じ船に乗る800人のクルーの一員として、良いことも悪いこと=「ホンネ」も含めて、今の現状を知り、未来に向かってどうなりたいかを共に考えていく。
今回の「働きがいのある会社アンケート」は、フローレンスという船を、自分たちの力で魅力的な船に変えていくための第一歩です。
※シチズンシップとは「社会の一員として、よりよい社会の実現のために、積極的に多様な人々と協働して課題解決する資質・能力」を指し、フローレンスではこどもたちが「市民(シチズン)」としての十分な役割を果たせるよう、その力の土台を育む保育を導入しています
※参考記事:これからを生きる子どもを育てる。シチズンシップ保育ってなあに?【4月保育塾】
アンケートの結果に現れた、フローレンスの現在地
今回のアンケートは「信用」「尊重」「公正」「誇り」「連帯感」の5つのカテゴリーで構成されています。それぞれのカテゴリーは、スタッフが職場環境に対してどのように感じているか、具体的なフィードバックを得るための重要な指標です。
フローレンスは、この中でも特に「誇り」において昨年に引き続き高い評価を維持。多くのスタッフが、自分たちの仕事が社会に貢献しているという強い自負を持ち、フローレンスの活動を誇りに思っていることがわかります。社会のニーズが変化し多様化する中でも、常に最善を尽くし、支援活動を続ける姿勢がスタッフ全体に共有されていることは、わたしたちの大きな強みです。
また、「連帯感」についても高い評価が得られました。新入社員からは「面接時からすれ違うスタッフが笑顔で声をかけてくれた」「入社後も困ったことがあれば誰にでも相談できる」といった声が多く寄せられ、温かい連帯感に包まれた職場であることを表しています。このような一体感は、日々のコミュニケーションや相互サポートを通じて築かれ、スタッフ間の信頼関係を強化する重要な要素となっています。
さらに、研修や育成機会に対するスタッフの肯定的な意見も増加している点は見逃せません。特に、オリジナルのeラーニングプログラムの導入とそのコンテンツの充実が、スキルアップやキャリア成長の後押しとなっていることが評価されています。現在、50本以上の多様なコンテンツが用意されており、スタッフが自身のペースで学び続けられる環境が整っています。この取り組みは、社員一人一人の成長を支えるとともに、組織全体のスキル向上にも貢献しています。
今後の課題と、さらなる成長への決意
一方で、組織の急成長に伴い、情報共有の不足やコミュニケーションに関する課題が浮かび上がってきました。特に、部署間の連携や情報の透明性の確保が重要な課題となっています。組織が大きくなるにつれて、すべてのメンバーが同じ情報を共有し、同じ方向に向かって進むためには、信頼に基づいた対話とオープンなコミュニケーションの仕組みを整える必要があると認識しています。
フローレンスは「働きがい認定企業」としての立場に満足するのではなく、この結果を新たなスタートラインと捉えています。多くのスタッフから寄せられたフィードバックをもとに、「どうすればもっと良い職場をつくれるのか」「スタッフ全員が自分らしく働ける環境をどう作り上げていくのか」を真剣に考え続けます。これからもスタッフと対話を重ね、意見を取り入れながら、フローレンスが目指す「働きがいのある職場」を共に築き上げていく決意です。
フローレンスで活躍したい人材を募集中
事業をつくり、しくみを変え、文化を生み出し、ともに「新しいあたりまえ」を未来に手渡そう。
フローレンスは2023年、新たなミッションを掲げました。
課題解決や価値創造のための事業モデルをつくり、自ら現場を運営することを強みにしながら、上流の制度や仕組みをアップデートしていく政策提言活動。そしてそうした新しいソリューションの浸透を阻む心理的ハードルも課題を生み出す源流と捉え、価値観の創造や文化醸成にも取り組もうとしています。
こういった活動は、フローレンス一団体で実行できることではなくまだまだ多くの仲間の力が必要です。今を生きるわたしたちと未来のこどもたちのために、新しいあたりまえを一緒につくりませんか。