認定NPO法人フローレンスは、2017年より長年にわたり「日本版DBS」創設の必要性を訴え続けてきました。その努力がようやく実を結び、「日本版DBS」の創設を含むこども性暴力防止法（正式名称：学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律）が2026年度をめどに施行されることとなりました。わたしたちはこれに先駆けて、性被害からこどもたちを守るための採用ポリシーをいち早く導入いたします。具体的には、採用フローにおいて、以下２点を実施します。
1. 性加害歴の自己申告
「過去に性加害歴がないこと」を採用条件とします。選考へのエントリー時、応募者に対して、前科に限らず、起訴猶予、示談成立による不起訴、事業主からの懲戒処分等も含み「過去に性加害歴がない」ことの自己申告を求めます。
2. 「フローレンス こどものセーフガーディング方針」への同意取得
面接時に「フローレンス こどものセーフガーディング方針（行動規範）」（以下、「当方針」という）への同意を応募者に求めます。当方針は、すべてのこどもの権利を尊重し、それが侵害されることのない事業と組織を目指していくことを、団体の責任と考え定めたものです。入職し勤務する際には、自身の業務役割をとおし、当方針を守ることをお約束いただきます。
こどもを性被害から守るための取り組み
フローレンスは、世界中すべてのこどもたちがもつ人権（権利）を定めた条約である子どもの権利条約に定められた「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」を、わたしたちの事業や活動をとおし関わるすべてのこどもに実現していくことを、事業と組織の核としています。事業や活動に取り組むすべての人たちが、この考えのもとに行動できるよう「フローレンス こどものセーフガーディング方針」（以降、「当方針」という）を定め、性被害を含む全ての不適切な保育・行為や虐待防止のため、組織の責任として取り組むことを明記しています。
フローレンスは、当方針をもとに全ての事業や活動において不適切な保育・行為が発生しないよう、より具体的な行動規範を持ち、こどものための安全な環境づくりに積極的に取り組むことで、「こどもの人権・人格が尊重されていない」と判断されるいかなる行為も起こさないことを目指します。
どのような状況においても、「こどもの最善の利益」に立ち返り、「不適切な保育・行為とその背景を放置しない組織」であることを貫いてまいります。
※保育現場での具体的な取り組みは参考記事をご確認ください。
できていますか？ こどもを性被害から守るために大人がすべき３つのこと 保育事業者フローレンスの取り組み ＃STOP子どもの性被害
「こども性暴力防止法（日本版DBS法）」について
2024年6月19日、「日本版DBS」の創設を含む、こども性暴力防止法（学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案）が参議院本会議を通過し、可決・成立しました。
この制度は、こどもたちを性被害から守るため、こども関連施設・事業者に対し、就職希望者の性犯罪歴の有無の確認を義務付ける制度です。今後は、性犯罪を起こしたらこどもに接する職業に就きづらくなり、性犯罪の抑止力につながります。
※日本版DBSについては参考記事をご確認ください。
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