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大人もシチズンシップできてますか?【シチズンシップ保育探究レポート】

シチズンシップ保育探究研修とは?

おうち保育園・みんなのみらいをつくる保育園各園のリーダー層(主任・主任補佐)が集い、一年間かけてシチズンシップ保育の共通理解・保育の質向上を目指すプロジェクト

わたしたちフローレンスが取り組んでいる「シチズンシップ保育」について学びを深め、各園へ持ち帰り、現場での実践と研修での振り返りを繰り返し行うことで、よりよいシチズンシップ保育の実践を目指していきます。

シチズンシップ

「一人ひとりが社会の一員として、よりよい社会の実現のために、積極的に多様な人々と協働して課題解決する」資質、能力のこと

シチズンシップ保育とは、一人ひとりがよりよい社会実現のために自分で考え行動することができ、自分の気持ちと他者の気持ちが違うことは当たり前であり、それを知っていることで他者を否定せず、尊重できる。ありのままの自分を認められる、自己肯定感を育む保育です。

今回の研修では、前半パートと後半パートの二部構成で研修を進めていきました。

前半パート

明日からの保育で大切にする『意識』と『行動』を言葉に!

「明日からの保育で大切にする『意識』と『行動』が言語化できる」

上記をゴールに定め、主に4つの項目について学びを深めました。

①大人(保育士)のシチズンシップ
②チームの中の自分
③自己覚知と他者から見た自分
④やり抜く力

研修中の先生方の眼差しは真剣そのもの!一言も聞き逃すまいとメモを取る姿が印象的で、メモを取るタイミングも同じ!大事なポイントをしっかり掴んでいるようでした!

研修後アンケートでは、以下のような感想が聞かれました。

改めてシチズンシップ保育を行っていくうえで、子どもたちに対してだけではなく一緒に保育を行う大人(職員)のシチズンシップも大切だと感じた。 今までも心掛けるようにはしてきたが、これからもさらに大人のシチズンシップも大切にしながら毎日を過ごしていきたいと思う

大人のシチズンシップをより体現していき、安心して自分の思いを伝え合える関係性を築いていく

自園の問い(探求していくテーマ)にも大人のシチズンシップについて含まれている。子どもはもちろんだが、改めて園に関わる大人のシチズンシップも大切にしていきたいと思えた

とくに、大人のシチズンシップについて課題を持っていたり、今後シチズンシップ保育を実践していく上で、まず大人同士のシチズンシップが大切だと感じたスタッフが多かったようです。また、

「チームは目的があるもの」というをこと学んだので、チームの目的を改めてみんなで確認したいと思いました

保育者同士のコミュニケーションも保育にとても影響するということを意識する。また「完璧じゃなくていいから、粘り強く、あきらめないでやってみる」と言う言葉から、やってみようと思えた

スタッフ全員が思っていることを言葉や行動にできるような環境作り

と、保育をしていくのは自分だけでなく園スタッフ全員であること、「チームみんなで目的を定め保育に臨んでいきたい!」という思いをグループワークの中でも活発に意見交換する様子が見られました。

グループワークの中でとても印象に残ったのは、各園の主任主任補佐の先生皆さんが保育の悩みを抱えていることです。

スタッフ一人ひとりのシチズンシップ保育の理解度や温度感はそれぞれなので、対話の難しさを感じることもあるという意見も出ていました

管理的な関わりの先生への伝え方が難しいです、皆さんどうしてますか?

などなど、皆さん悩んでいます。

それは、ご自身の悩みであり、育成面での悩みであり、チームとしての悩みであり、参加者それぞれリーダー層ならではの悩みを抱えていることがわかりました。同じ立場だからこそ分かり合える課題があり、アイデアも生まれると思います。研修を通して、対話を重ねていくことで、各園の保育がより良いものになっていくことを願っています!

それと同時に、参加者皆さんが自分の思いを自己開示出来ていることが素晴らしい!と感じました。

自分の思いを言葉にすることって、とてもハードルが高いと思うのですが、ありのままの言葉で対話を重ねる空間が広がっていました。

このメンバーで集まるのはまだ2回目ですが、同じ立場で、同じ目的を持ったメンバーだからこそ、わかり合える空気があったのだと思います。

後半(往還型)パート

各園の探究テーマをより具体的に!

往還型研修とは?

研修で受けた内容を保育現場で実践し、それをまた次の研修で持ち寄って研修を行うという「往還」を繰り返す中で、保育の質向上を実現しようとする研修スタイル

まずは、前回立てた「探究テーマ(問い)」をグループごとに発表し、探究テーマがより具体的になるよう、園児の姿と保育士の姿に言語化してみました。

①今年度末になっていたい園児の姿(ゴールイメージ)
②今年度末になっていたい保育士の姿(ゴールイメージ)

そして、大きな目標を具体化することにより、「明日から何をすればよいか」が明確になり、園のスタッフへ伝えられるようにしていく為に、今年度末までのスモールステップとして、次回の研修日である9/14までに取り組むことを具体的に書き出しました。

③次回の研修までに取り組むこと、まずやってみること

事後アンケートからも、

先生たちの素敵な言葉掛けをみつける。ポジティブな言葉を意識する。サークルタイム*で、振り返ることを意識する

スタッフ間での意見交換を活発にしていく

子どもをよくみて(その子の思いを)感じる。 子どもの背景を考える

子どもの姿を良く見て、思いや行動を理解して受け止め見守りながら、大人からではなく、子どもたちからの発信を待つ

*サークルタイムとはフローレンスの保育園では、「子どもの主体性を最大限伸ばしたい。自分と他人の違いを知り、対話により対立の解決を図ることができる子になってほしい。」という願いから、様々なテーマに対し、みんなで輪になり、みんなの顔を見ながら話し、考え、意見を言う時間を「サークルタイム」として実施しています

探究テーマを次回研修までの「2ヶ月間の取り組み」として具体的な行動に落とし込むことで、明日からの目標が明確になったようです。

この「2ヶ月間の取り組み」を各園に持ち帰り、実践記録を日々残していきます。次回の研修で発表される実践報告が今から楽しみです!

シチズンシップ保育探究研修では、保育の質向上、職員の共通理解を目指して各園のリーダー層のスタッフが本気で取り組んでいます。

今後も各園、スタッフの成長をお届けしていきたいと思いますので、ご期待ください!

(おうち保育園おおいまち 白鳥 智洋)

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