お知らせ

研修の様子をお届け!フローレンスの保育園のスタッフが講師として登壇!

11月上旬、おうち保育園・みんなのみらいをつくる保育園・一時保育室カムパネルラの全スタッフがオンライン上に集まった「みらいの保育園事業部全社会議」が開催され、現場スタッフ、事務局スタッフ総勢約200名が参加しました。

事業部に所属する全員が集まる全社会議は、毎年1回開催されています。
今回は「コロナやポスト待機児童時代.. これからの『あたらしい保育』の在り方を考える、“いま”だからこそ」をテーマに実施し、今後の方向性を皆で確認し、全体の一体感を高める場となりました。

そして、今回の全社会議では特別な企画も…!!

なんと、園長が主体となって企画し、現場のスタッフたち自らが研修講師として登壇する「ぷちっと研修」を開催!!

「子どもへの性教育」「多国化する小規模保育園の事例共有」「離乳期から乳児における食事に大切なこと」など、さまざまなテーマを用意し、それぞれ自分の関心のある研修に参加することができる「学びの場」として、全社会議は非常に有意義な時間となりました。

そこで、今回は「ぷちっと研修」の一部をちらっとお届け!
フローレンスの保育園の「学び」の取り組みとして、ぜひご覧ください!

多国化する小規模保育園 ~多文化子育てをめぐる保育園の現状を知ろう~

外国にルーツを持つお子さんのお預かりをたくさん経験している、おうち保育園南ながさきの園長宮﨑が「多国化する小規模保育園」をテーマに研修を開催しました。

言葉の問題、食文化をはじめとするバックグランドの問題など、園としてどのような対応を行ったのか、南ながさきでの事例を紹介してくれました。

例えば、「翻訳アプリを使ってコミュニケーションを取る上でも、しっかり相手の目を見て話す、表情に気をつける、相づちやうなづきをしすぎないなど、ちょっとした仕草・動作が大切である」という気づきは、試行錯誤しながらたくさんの経験を積んできた園だからこそのメッセージでした。

また、保育中によく使用する用語は翻訳したものを用意して貼る、細かい約束事やお願いも文書化し承諾サインをもらうようにするなど、ミスコミュニケーションが発生しない工夫もたくさんありました。

園長の宮﨑がたくさんの事例から学んだ「保育者としての対応のポイント」を皆さんにもご紹介します!

保育者としての対応のポイント

・相手の文化、特に衣食住の違いを受け入れる
・園、保護者お互いの譲歩点を決める
・臨機応変に対応することを心がける
・困ったではなく、「違いを知る」気持ち
・相手の育った環境を否定しない

研修の最後には、参加者同士で「こんな時どうしてる?」などの困り事や「こんな工夫しています!」といった好事例を積極的にシェアし、早速園に持ち帰って取り組んでみたい!という声をたくさん聞くことができました。

「言葉の問題や食文化の問題は『壁』ではなく『違い』であり、大人のマインドをちょっと変えることが大事!」という宮﨑の言葉で研修が締めくくられました。

子どもの心と体を大切にする保育~園でできる性教育~

次にご紹介するのは、フローレンスに入社して11年、みんなのみらいをつくる保育園東雲の園長成川による「子どもの心と体を大切にする保育」の研修です。

まず研修の冒頭では、フローレンスの保育理念を振り返りました。

フローレンスの保育理念

みんなの未来をつくることに自ら参加し、貢献し、そして楽しむ心を育みます

この理念を実現するための保育、「シチズンシップ保育(共感性・内発性・創造性を伸ばしていく保育)」は、園でできる性教育とつながっているという前提を参加者全員で目線を合わせ、具体的に研修に入っていきました。

さて、皆さんは「園でできる性教育」と聞いて、それを実践していくために大切なことは何だと思いますか?

さまざまな考え方はあるかと思いますが、「『自分の体は自分だけのものでとても大切である』ということを子どもたち自身が知ること」だと成川は力強く伝えました。

人権を尊重することが性教育につながる。

子どもたち一人ひとりを尊重するシチズンシップ保育は、まさに性教育の考え方のベースとなっているのです。

そして、研修の後半は、保育現場で起こり得る具体的な事例を取り上げて、どんな風に子どもたちに伝えていけば良いかを考えました。

  • プライベートゾーンを園児に触られたらどうする?
  • 「赤ちゃんはどこから生まれてくるの?」と聞かれたらどうしている?

子どもたちがこういった話をしてくれた時は、大事なことを伝えるチャンスではありますが、私たち大人も「どこまで言って良いのだろう…」と悩むことはきっとありますよね。

今は保育現場で伝えるべきことが明確に定められているわけでもなく、正解が一つとも限りません。
「その答えが嘘じゃなければいい」「説明方法は違っていいし、違って当たり前」と成川は参加者に投げかけました。
大人自身もまさに「シチズンシップ」でいいのです。

私たち自身も試行錯誤しながらではありますが、子どもたち一人ひとりの人権を尊重する「シチズンシップ保育」を軸として、今後も園でできる性教育を実践していきたいと考えています。

0歳から始まる保育の連続性について~今日から使える編~

最後にご紹介するのは、みんなのみらいをつくる保育園初台の熊谷が講師として登壇した「0歳から始まる保育の連続性について~今日から使える編~」の研修です。

連続性をつなげるために大切なことは何か?

まず「計画」「ねらい」を大切にしなければいけないと熊谷は参加者に伝えました。

子どもたちにたくさんの経験を積んでもらうために、どこを目指して連続性をつくるかをしっかり考える必要があり、そして「体験の連続性」が「経験」になるということを共有しました。

では、実際に計画を立てる際にどんなことを考えているのか、参加者でシェアしました。

「個々の発達」「興味が持てそうか」「子どもたちの今の状態」などの声が上がりましたが、「ゴール地点をしっかりイメージすること」を大切にしてほしいという話がありました。
ゴール地点に向かって、発達や興味関心などに合わせた計画を立てること、そしてその計画に連続性があることが大切だということです。

質問タイムでは、「計画の中で連続性を持たせたいけれど、なかなか答えが出ない」という参加者の悩みが共有されました。

「答えを出すことが全てではない、そして大人のものさしで良い悪いを決めてはいけない」と熊谷は伝え、うまくやろうとすることに意識を向けすぎないことが大切なのだと感じました。

いかがでしたでしょうか?

今回の「ぷちっと研修」では、ご紹介した研修のほか、外部講師をお招きした「ピースフルスクール・プログラムからみる0・1・2歳の保育」「自分で食べる力、選択する力がつく食事~BLWをはじめよう~」というテーマの研修も実施いたしました。

自分自身が悩んでいること、もっと知識を深めたいと思っていること、それぞれの状況や関心に合わせて研修が選択できたことで、「早速実践してみよう!」というアクションにもきっとつながったのではないかと思います。

このように、フローレンスの保育園は、園同士・保育スタッフ同士、学び合う関係でありたいと考え、保育の工夫や運営ノウハウを紹介したり、よりよくするためのワークショップや研修を実施しています。

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